異質な舞台での奇怪な体験。その期に及んで「疲れ」と「祈り」だけが肉感的に響いてくる。強い人間ばかりではない、確かにそうだよな。
川谷パルテノンです。
読み終えてすぐいろんな古い映画を思い出した。二人の男女が因習を逃れて南へ逃げる話は成瀬巳喜男の『浮雲』を思い出す。二人が島の住人に捕まり、生贄にされる展開はホラー映画『ウィッカーマン』を連想…続きを読む
静謐。この作品を二文字で表すならそうなる。この小説は「トロピカル因習アイランド」などという、アホと陽気で出来たようなワードをネタ元にしながら、しかし内容は静かで、丁寧で、端麗だ。トロピカル因習ア…続きを読む
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(131文字)
ぼくはこれまでの人生、トロピカル因習アイランド小説を名乗るトンチキに星など決して投げるまいと強く固く決心して生きてきました。ひとたびそんなものに星を投げつけてしまうが最期、残る人生すべてをトロピカル…続きを読む
もっと見る