運命なんて断ち切れ、超えていけ。俺の力で、お前の想いで。

かつて人間と精霊との大戦によって荒れ果てた世界。
その世界を護るための「呪い」がいま、巡り巡って愛する人を死にいたらしめる…
壮大な世界観も魅力ですが、何より染み入るのは
誰かを愛することに対する、登場人物たちの矛盾と執着と焦燥。
軽妙な台詞回しからも、各人の想いがにじみ出て、読んでいて
その奥深さは時に、心が苦しくなるほどでした。
これは只のファンタジーではなく、人が交わす究極の情愛の物語。
深く誰かを愛したことがある人には、刺さること請け合いです。

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