『美女と野獣』ならぬ、『美女”が”野獣』!?

第十一話までを読み終えての感想・レビューです!

怒涛の導入部分に、とにかく「え、一体何が起こったの!?」と関心を引き付けられ、巧みに次話へと誘導されていきました。笑

私、結構少女マンガが好きで、最近だと「贄姫と獣の王」なんかがお気に入りなんですが(聞いてない)、そういえば『♂獣×♀人』、『♂獣×♀獣』というのはあっても、『♂人×♀獣』っていう組み合わせって、意外と無いんじゃない!?と思いました。

新境地に挑む波乱の幕開け、今後の展開に期待が膨らみます!


★こんな人におすすめ★

・展開はハイペースの方が良い!
・守られるヒロインより、行動するヒロイン派!
・普通の恋愛とか結婚ものには飽きてきた…新ジャンルないの??


□良かった点

本作の魅力は、やはり「ヒロインが突然、異形の姿に!?なんで、どうして、これからどーなるの!?」と、読者の興味をぐっと惹きつける設定にあるかと思います。

ここから、ご主人ではなく謎の青年との旅が始まるのですが、この青年の真意やご主人との恋愛など、とにかく気になる点がたくさんあって、「早く続きを読ませて!」という気分にさせてくれます。

また架空の世界が舞台なのですが、大陸や街の描写もほどよく分かりやすいので、さくさく読めるのも良さの一つですね。


■気になった点

とはいえ、流石にちょっと展開が早すぎるかも、と思うところも。(^^;)

一つ例を挙げますと、いくらサリュナの生まれ育った町には獣人が少ないとはいえ、世界観として獣人が普通に存在するのであれば、まともに取り合ってもらえなかったり、魔物として狩られそうになるのは、流石にかわいそうなのでは?と思いました。
「差別」の度合いが、サリュナの町では特別強いのかなとも思いましたが、トーヴァンがいれば普通に宿屋にも泊まれてますし…。

こうした「世界観の説明」部分は、架空の世界を舞台としたファンタジー小説であれば、ある程度は必須となってくるかと思いますので、もう少し厚みを持たせていただけると、より物語の奥行きが出て、没入感が増すのではないかと感じました!


これからも応援しております!

以上、水無月トニーでした。

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