ハードボイルド冒険譚、ついに完結。

 世の中にファンタジー小説は数あれど、キャラクタが魅力的で、かつハードボイルドな物語はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。

 主人公は、タイトルどおり「酔っ払い盗賊」。取るに足らない存在だったハリスは、ある奴隷との出会いでその生き方を大きく変えていきます。
 物語の骨子はある意味で「王道」なのですが、脇を固める魅力的なキャラクタたちの造形が秀抜で、王道ゆえに目が離せない。そしてどこかハードボイルドな空気が漂う筆致が、物語に深みを与えています。

 色々書いてしまいましたが、伝えたいことはひとつだけ。

 ──文句なしに面白い!

 素晴らしい物語を、ぜひ読んでみてください!