思い出の夏物語

小さな田舎町の夏の様子の一コマ。
そんなイメージで読み始めたのですが、物語に描かれる中には時間の経過と共に変化していくいろんなものが入っていました。

毎年同じように祭りはあるけれど、毎年少しづつ街は変化していて、同じように自分と憧れのお兄ちゃんとの関係性も変化してくる。

そこで題名に戻ると、成る程、見えてくるものが広がるように思います。
変わるものと変わらない物をサラリと入れ込んで爽やかな風が吹くような感じでした。

そして色んな音が聞こえてくる感じ。
描写力はやはり上手いなぁ……

音と光と匂いと蒸せ返る暑さとが同時に感じられながらも、どこか爽やかなのです。
この世界観を2000文字ちょっとで描かれているのに少し驚きました。

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