これはフィクション? ノンフィクション? 宗教二世の家族の物語

2020年に書かれたものですが、とても心に刺さったので紹介します。

最近、被害者救済法が成立したことで話題の宗教二世のお話です。

わたしには宗教二世の友だちも身近にいるので、とてもリアルだと思いました。
宗教に巻き込まれた家族、人間関係、霊感商法、献金問題、マインドコントロール。これフィクションかな? と錯覚するほどです。

主人公は沙羅という宗教二世の子どもですが、久美子という新興宗教にのめり込んだ母親もまた被害者なのかなと思います。

居場所がほしかった
自分の存在意義が見出せない―。

人生で悩むことがあると思う。
その心の隙をついてくる宗教という名の詐欺集団に狂わされた人々。

一度、マインドコントロールされてしまった人は自力では解かれません。
久美子の気持ちもわかる。
けれど、やはりわたしは宗教二世である子どものことを思うと、
自分ならそこまで行きつくかな……と考える。

絶望と希望、あなたならどう生きるのか?

星都ハナスさま渾身の作品です。 おススメします!

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