下ネタ自爆テロ & 純情ラブソング

一言で言ってしまえば、激しい小説。
友人(女)に恋してしまった女子大生が、寝ている思い人を前にして悶々とする。
「殺人ブルドーザー女」を自称する彼女の、文字通りすべてを薙ぎ倒すようなマシンガントーク。
内面のなんだかんだをポエトリーリーディングみたいにぶちまけるスタイルに最初はクラクラするのだけど、
慣れてしまえば、あとはすらすら読める。
いや、すらすらなんてもんじゃねえ。殺人ブルドーザー女と一緒に、崖っぷちに向かって全力疾走。

しかし暴れ狂う卑猥な言葉の嵐を透かせば、彼女の孤独と悲哀が垣間見えるはず。
自分とは何か?
人を好きになるとは何か?
そういった諸々がぶつかりあって混ざり合って臨界点に達したとき、
彼女は崇高なテロを成し遂げるのです。
さあ、金閣寺に火をつけろ!

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