第7話 弔いごっこ

 大きな西瓜を、西日の差し込む台所で切る。まだ幼い娘は椅子に掛けて、楽しみにこちらを見ている。

 包丁を挿し入れて、ひと息に。真っ赤な口を開けた瞬間、無数の黒い小さな腕が伸びて、驚いた私は床に西瓜を落としてしまった。

 赤い水の中の黒い種を幼い手で拾い集めて、娘は庭にお墓を作った。

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