概要
私の大好きで、大嫌いな友だちに捧ぐ。
私が受賞したかった若者向け短編賞で受賞したのは、同級生の三尋ジュンだった。彼女は、のびのびと書くことを知っていた。どう書けばいいかわからないまま、がむしゃらに書いていた私と違って。私は、ジュンに近づくことで何かを得ようとしたけれど、けっきょく得られたのは、一本の万年筆だった。
いつかこれで小説を書いてね。
ジュンの言葉は、私に呪いのようにこびりついた。
いつかこれで小説を書いてね。
ジュンの言葉は、私に呪いのようにこびりついた。
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