時の狭間にあった世界

古代の風習が儀式となり、それが宗教として信仰される。
その信仰が廃れ、過去となった神々は神話や伝説として語り継がれる。
それすらも過ぎ去り僅かに残る一滴が人々の間で伝えられ、御伽話や昔話が生まれる。

この物語は、御伽話や昔話が生成されるプロセスの間で、確かに息づいていた少年の英雄譚。
夜の闇が幻想を孕んでいた時代に少年と白狼が駆け抜けた残り香。
後の世に語り継がれ、何時しか童話や抒情詩にその名を刻むであろう伝奇の始まりである。

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