その存在は理不尽すら踏み躙る

登場から衝撃的、且つ圧倒的。
枠から外れた世界で少しだけ残った善意と悪意。
それすらも塵芥と等しく彼女の前には無意味。
正に世界は自分を中心に回っていると言っても良い主人公。
理知的な暴虐と加虐に善悪はなく意志のみが存在する。
目的のためならば只々それを振るうのみではないだろうか。
異能バトルではあるが、その異能が霞むほど主人公の異質さが際立っている。

エドガー・アラン・ポーの短編小説の様に狂気と正気の狭間にある美しさ。
それが、このお話の世界観とどこか似通っている様に感じる。

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