これこそが幻想!

 夕暮れ、再構築という言葉と、ゲーム風に構成された世界が、特に私には刺さりました。

 アイテム、敵味方の名称、それぞれが成長と共に手にしていく武器…それらに、もう斜陽になってしまったといってもいい、JRPGの雰囲気を感じられます。

 例えば武器の名前にしても、神話や伝説から取られた名詞から取られているそれらを成長順に並べた場合、法則が見つからない、或いは無数に見つけ出す事ができるのです。

 敵や味方の名前もそう。

 法則など何もないのか、うっすらと見えてくる関係性が伏線なのか、そんな事を考えながら読むと、「再構成」という単語が、実によく馴染んできます。

 ストーリーのスピード感も爽快で、直感が働くように書かれているところが本当に心憎いです。

 考察などに興味のない私ですが、どう繋がり、どう集束していくのか、どうしても考えてしまう、楽しみな一作です。

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