南米、カリブ海に面したC市、
麻薬カルテル、内戦と暴力の歴史の一方で、大航海時代から続く文化の薫りを残す都市でもある。
奔放で無頓着だが、誰もが従わずにいられない女王マカレーナを中心に、
あどけない子どもらしさの一方で根深い影をもつ少女ダニエリと、天使の名の通り底抜けにお人好しの青年ガブリエルの微笑ましいような、案外どきどきさせられるようなきわどさもある交流、
狂犬の渾名までもつ残酷なカルテルの首班でありながらどこか憎めない、マカレーナに対しては忠犬のようなフアン、
それぞれに魅力的な人物が交錯し、けっこう複雑な展開ながら、わかりやすく引き込まれるストーリーです。
南米、カリブの美しい海。
麻薬カルテルの抗争。
娼館の美しき女主人。
まるで映画を見ているような、豊かな背景描写の中で。
数々の事件に翻弄されながらも自分の生き方を貫こうとする、キャラクターたちの生き生きとした姿が描かれます。
映画鑑賞の気分で酔いしれるもよし、若き男女たちの感情に沿って、ともに人生を駆け抜けるもよし。
中でも作品の華・マカレーナの、類稀なる美貌と、アンバランスな無邪気な仕草には、ハートを撃ち抜かれてしまう読者が続出でしょう。
ちょっと大人な空気が漂う、極上のエンターテインメント。
腰を落ち着けて、ゆっくりじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
刺激的なタイトルとまるで映画館にいるような気分になった、他の作品とはまた違う異色の物語となっております。
舞台は、南米。
物語は、娼館の少女の悲鳴から始まります。
警官二人にとある理由から追い込まれていくのだが、そこに現れたのは娼館の女王:マカレーナだった。ヴェールの上からさえ見てとれる、息を呑むほどの美しい姿に周りの男は息を呑むほどなのだ。
そこから物語が動き始めるんですが、とっても設定や描写がリアルなんです。
リアルというのは、現実のリアルではなく、映画館で演じている俳優や女優を見ているような、そんな気分にさせられる巧みな文章と描写ということです。
設定も細かに描かれていて、登場人物もキャラが立っているのでとても読みやすい構成になっております。
巨漢の警官のホセが個人的にいい味を出してくれてますね。
そして、マカレーナとホセの諍いに割って入った青年の正体とは!?
読者を惹きつける終わり方を毎回されるので、気になるという気持ちが湧き出ると思います!