経験値。

テクニックも構成も抜群、お若いのに一体なにを読んで育ったのかな、一晩ヒザを詰めて語りたいくらいです。

この手の物語は、
いきおい私小説風になりがちですが、適度な距離感が心地よく、わたしのような人生のベテランはすでに手放してしまっているサラサラ感があります。

もどかしくもあるが
ネバっこくない
刹那的に見えて
歴史もある。

誰かに受け入れてもらうという経験のないワカモノではないのに、なぜだか誰のことも受け入れられない。

そのあたりの不思議を
もう少し掘り下げていくと…


…ドロドロしちゃうかもですね、
難しいところなのです。

経験値が、作者をどこかへ連れていく。
連れて行かれないように頑張るのか、
連れて行かれた先で別の視点を持つのか。

楽しみな作家さまです。

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