正反対の二人が相棒になるまでの物語

衝撃的な場面で始まる物語は一転として穏やかな日常を過ごしていた青年、伊織の物語から始まる。
きっかけは元同期からの電話。中国からの観光客を案内して欲しいというどこか怪しい電話から物語は始まっていく。
伊織と曹瑛の出会いはある意味、最悪だ。日常からちょっとした非日常へと転する瞬間は物語の始まりを感じてわくわくしてしまう。
何よりも曹瑛がとても魅力的で、どんな人なのか知りたくなる。その為に次のお話を読みたくなるのである。
何よりも二人が相棒になる過程が丁寧に描かれている。国や文化、育ちが違う二人が少しずつ心を開いて友人のようになっていく過程に心が温まる。そして食事の描写はとても美味しそうで読んでいるうちにお腹が空いてしまう。
少しずつ日常から非日常へと向かう物語はアクションの格好良さを堪能出来る物語へと変わる。
このアクションが格好いい。本当に格好いい。
二人が少しずつ相棒へとなる過程を見守りながら、食事や異国文化の楽しさも味わえる物語です。

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