夏休み明け
コンクールの次の日の部活。休憩時間僕は有村に話しかけた。
「明後日もう学校だしもう元に戻していい?」
「いいわよ。」
「いいの!ありがと!」
「あっ!でも待って。髪は切んなくていいからね。」
「えっ、どうして。」
「せっかくここまで伸ばしたからもったいなくない?」
「でも...。これじゃ女の子みたいじゃん...。」
「でもダメ!なんとか誤魔化す方法教えるから。」
「お願いします!どうかこれだけは!お願いします!」
「ダメよ!ハイここに座って。」
そう有村に言われて椅子に座った。
「まず、ポニーテールを作って....毛先を捻じって上にあげて...この状態でバレッタで留めたら何とかなるから。」
そういって有村は髪を手で留めて見せてきたがどこからどう見ても女子にしか見えなかった。
「あ、そうそう前髪は何とか横に流せば大丈夫だから。」
「.....。」
こんな姿で学校に行ったら皆にからかわれちゃう。本当にやだ。
今日は学校だ....。制服は勿論男子用の制服を着るのだが髪型が......。そして有村に言われたと通り結び母から借りたバレッタで留めぱっつん前髪を横に流した。まぁ男には見えないが女子にしか見えないわけじゃないし。
いろいろ準備して家を出た。もう恥ずかしすぎて俯きながら歩いて行った。途中で投げ出して帰りたかったが有村になんかされるされるほうがよっぽど嫌なのでそのまま学校へと向かった。校門をくぐり教室へと入った。そのとたんに教室がざわついた。
「夏樹、お前めっちゃ髪長くねw」
「なんか女子みたいww」
「男子なのに髪結んでる。女子みたい。」
恥ずかしい。顔がどんどん赤くなっているのが分かる。
最悪の学期の始まりだ。しかし、学校を帰るころには、からかわれる事は殆ど無くなった。
女子ばっかの吹奏楽部生活! @Karmaa
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