概要
大切な思い出を削除する切ない短編集
人工知能や仮想空間が発達した、遠い未来の話。人々は〈ヴァカンス〉と呼ばれる仮想空間で己の好みのペットや友人、恋人、家族、〈オブジェクト〉と呼ばれるものを創って遊んでいた。〈オブジェクト〉には意思があるため、政府や愛護団体は、それを保護する法律や一般人に削除を禁ずる法律を施行した。〈オブジェクト〉を削除できるのは、狩人と呼ばれる保健所の公務員だけとなった。
狩人のユウと先輩のレイは〈オブジェクト〉から削除の許可をもらい、彼らを消す狩人だ。
狩人のユウと先輩のレイは〈オブジェクト〉から削除の許可をもらい、彼らを消す狩人だ。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!高いポテンシャルを感じるSF連作短編作品。
シンプルながら目を引くタイトルに吸い寄せられ、ゆっくりと読み進めさせていただきました。
近未来、箱庭のような自分だけの世界を仮装空間として創造することができる〈ヴァカンス〉と、〈ヴァカンス〉の創造主によって作られた〈オブジェクト〉、そして創造主の亡き後〈オブジェクト〉を削除する権限を持つ「狩人」という存在が物語の主軸となって展開します。この三つ巴の軸が上手い具合に相互作用しあって一編一編に人間ドラマやミステリーが詰まっている作品になっています。
正直に申し上げますと一個の作品としての完成度はそこまで高くはありません。設定は粗いですし構成は通り一辺倒、表現の拙さも目につきます。ですが、それ…続きを読む