概要
〈在宅〉せずに〈現場〉にゆきたい:これが感染症下の僕らの〈イヴェ〉活さ
令和五年三月九日は、佐藤冬人が最も〈おし〉ているアニソンシンガーの初めての武道館でのワンマン・ライヴの開催日で、冬人は、感染症のパンデミック下において、自分がアニソンのイヴェンターになった三年前の事を思い起こしていた。
令和二年の二月初旬、アニメ好きの高校三年生、佐藤冬人は、アニソンのミニ・ライヴを観るために、さっぽろ雪まつりを訪れる。その時、冬人は、アニソンシンガーの圧巻の歌唱だけではなく、最前列で、演者を全力で応援する〈イヴェンター〉の挙動にも強い衝撃を受ける。
かくして、東京の大学に入学予定の冬人は、上京後にアニソンのイヴェンターとして活動する決意をする。
東京には、二歳年上の兄、秋人がおり、兄は既にアニソンのイヴェンターとして活動をしている。
二月下旬、秋人は冬人を幾
令和二年の二月初旬、アニメ好きの高校三年生、佐藤冬人は、アニソンのミニ・ライヴを観るために、さっぽろ雪まつりを訪れる。その時、冬人は、アニソンシンガーの圧巻の歌唱だけではなく、最前列で、演者を全力で応援する〈イヴェンター〉の挙動にも強い衝撃を受ける。
かくして、東京の大学に入学予定の冬人は、上京後にアニソンのイヴェンターとして活動する決意をする。
東京には、二歳年上の兄、秋人がおり、兄は既にアニソンのイヴェンターとして活動をしている。
二月下旬、秋人は冬人を幾
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2020年に発生した世界規模の新型コロナウイルス流行により、社会情勢は一変しました。密を禁忌とする価値観は集会を良しとはせず、コンサートや、握手会といった「アイドル、声優、歌手」とファンが直に接触を持つイベントは問題視されるようになったのです。
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この世界は様々な趣味嗜好を持つ人間たちで構成されている。
『イヴェンター』という人種も然り。
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COVID-19によるパラダイムシフトにより余儀なくされた新しい生活様式、主人公達は生き甲斐である数々のアニソンイベント中止という悲劇に翻弄されながらも、心に灯したヲタ魂は決して絶やさない。
イヴェンターとしての現場(生ライブ)の楽しみ方や在宅(ネット配信)の楽しみ方など、知らない世界に興味津々です!
リアルなイヴェンターさんなら「そうだよね!」となるのでは!?
さらに、作者様の論理的で時に洒落の効いた物語につ…続きを読む