詳しくはネタバレになるので書きませんが、ストーリーに一貫して描れる切なさやちょっと皮肉っぽい結末がとても面白かったです。ぜひ読んでみてください。
同窓会で高校時代に仲が良かった彼女へ告白したが、フラれてしまった主人公。次の日、目覚めると10年前に時間が戻っていた。今の彼女に告白すれば、付き合えるかもしれない!…そう思い告白するのだが!?なるほどな…と思いました。人生そんなに甘くないよ。あの時、ああしてればって考え直すことはいっぱいありますよね。
大体他の方のレビューと同じ意見ですが、当方ちょっと捻くれ者なので、個人的にはここで完結するのではなく、この後も主人公の人生が続くのだし、どう立ち直れるのか、そちらの方が描くのが難しそうなので見てみたいなと思いました。
誰もが経験するであろう学生時代。そして誰もが経験するであろう、初恋。もう一度過去に戻れたら?誰もが思う望みを巧く利用して、構成された作品です。ラストは必見!予想外の展開に思わず脱帽する作品です!!
『悪人正機とはよういうたもんや。ワシはアホやからこそ人間が愛おしゅうてたまらん』……『センゴク(宮下英樹、講談社、敬称略)』にて本願寺顕如の述べた台詞である。 翻って本作、作者の主人公に対する視点はあたかも釈迦がカンダタを眺めるがごとき美しさと恐ろしさを感じる。いや、主人公は別に悪人ではないのだが、作中描かれるある種の愚かしさについては共通する要素を感じ取った。 蜘蛛の糸を登ったかに思える主人公に対する彼女の台詞は、まさに『審判』であろう。 必読本作。
人生は辛く、だからこそ美しい。後悔を繰り返しながら、人は成長し、だからこそ今この時を大切にしなければならない。やり直したい事もあるだろうが、戻って何になろうというのか。主人公がこれを糧に前に進んでいけるならば、後悔すらも今を生きる原動力である。
こう思う時って往々にしてありますだけど……って作品でした
誰しも一度は考える、あの時ああしていたら?そんなお話です。
なんていうのかな、いわゆるセオリー(またはテンプレとか)を意識させてぶち破る系のお話です。短い話ですけどそれのおかげで、切り口も切り方も切断面もバッチリ。まさに現代の短編。これぞ短編。
まるで、主人公を奮い立たせるような彼女の言葉。きっと、主人公のことが大好きで仕方なかったんだと思います。この作品は、あとからじわじわと考えさせられるところがいいと思います。青春の一大イベント・初恋についての秀作です。
色々と深かったです!いい意味で「あ、そういうこと!」と思わされた作品でした。
告白したら「昔は好きだったが今は付き合っている人がいる」と断られた主人公。気が付くと十年前に戻っていたので、この時点なら俺のことが好きで付き合っている彼もいないだろうと告白することを決める。だが想像も出来ない結末が。ネタバレしない程度の説明はここまで。これは教訓です、人生の。筆者自らの経験から綴られているとのことで、説得力のある教訓です。今、決断し、今を生きましょう。ストーリー自体は軽く読めるものなのでお勧めです。
主人公にとっては(読者にとっても)思いがけない結果になりますが、主人公の好きな相手は主人公をとてもよく理解していて、これからもまた別の意味を帯びて彼の人生で大きな意味を持ち続けるんだと思いました。振り返れば振り返るほど味わい深い作品だと感じます。あとがきがあって作者さんの執筆背景や想いが垣間見れるのもとても良かったです。
ああしていればよかったか、こう言っていればよかったか、と人はいつも後悔を繰り返すのかもしれない。そんな思いが主人公を過去に引き戻した。または、それは彼の強い想いだったのか。過去と現在が、人の心のように絡み合った素敵な物語。
高校時代の親友に告白し、フラれた主人公。だが、その親友は高校時代、主人公のことを好きだったと言う。そして、主人公は10年前に戻っていた。 結末には、現実はそう甘くはない、と思い知らされます。最後の一文に、悲哀と諦めといった感情が含まれているようで、切なさを感じます。
とにかく、先の展開が楽しみで読み進めていたらまさかの!?になって、とても驚きました。それに、なんだろ。もう。とにかくすごかったです!!
短いからこそ、余計に心にくるものがある。この小説は、それを体現していると思う。
「ゆっきーって小説とか~」に続く言葉は、どうも思い当たる節があったのか、とても鋭く、痛烈な文章だった。「あの頃に戻れたら」誰しもが思い描いた事のある現象。しかし、本作の着眼点は気にした事もなく、仮に自分が戻れたら、気を付けたいところだ。
読みながら恋愛中の気分を思い出しました。行動することの大切さや、チャンスをつかむことの難しさを教えてくれる作品です。ストーリーの切なさやもどかしさの割りに、読後感は何故かさっぱりしています。
同窓会で昔好きだった女子と再会し、告白したら、「私も好きだったよ」と過去形の返事と今好きな人に対する惚気が返ってきた。その日、主人公は不思議な体験をする。高校生の時に戻っていた。主人公は高校生のときは彼女が自分を好きだったはず!と告白をするが……。恋愛はやっぱりタイミングなんだろうなと感じました。その時お互い好きでも告白しないと何もないまま。時間が変わると結果も変わる。主人公がこの先良い人に恵まれますように!