「桜の宮」奇譚 碧落の果て

作者 花田春菜

正に「歴史・時代・伝奇を愛する人たち」へ

  • ★★ Very Good!!

 歴史・時代・伝奇というジャンルの奥深さを感じられる物語です。

「桜の宮」と名付けられた架空の宮廷を舞台にしている事、異世界ファンタジーとも取れるのですが、主眼としているのは貴族の生活と愛という歴史モノの定番である宮廷ロマンがあり、魔という存在は異世界ファンタジーのモンスターではなく、伝奇だと感じさせられました。

 物語の登場人物は皆、宮廷人ですから、それぞれに一般人が持つ感覚とは解離している部分が多々ありますが、それを補って余りある貴人の矜恃、嗜好というものが表現されていて、愚かかも知れないけれど、決して間違いとは言い切れない人の業とでもいうべきものを感じられます。

 兎角、この歴史・時代・伝奇というカテゴリーには、いずれかの要素が含まれているだけのものが散見される中、あらゆる要素を取り入れ、「このカテゴリーしかない」と感じさせられるのは、この物語の特筆すべきものです。

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その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

削られた。いろいろ削られた。おもに精神とかそういうやつが。

平安を彷彿とさせる世界観ですが、古語満載だったり時代がかった言い回しだったりということはありませんので、どうぞ皆様もお気軽にこの桜の宮へ… 続きを読む

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