センスある言葉選びと比喩表現がピカいち!

斡旋された工房に向かう、孤児院出身の少年ルカ。持ち手のとれかけた鞄の中には、スケッチブックと帆船の絵の描かれたマッチ箱。
道中、人々の発する「何か」に当てられ気分を悪くするが、これを助ける女王陛下の国の紳士。彼は、黒いローブのかわりに上等なコートをまとい、魔法の杖ならぬ古ぼけた旅行鞄を手にさげた魔術師。(以上、ほぼ本文より引用)
少年は紳士に弟子入りし、共に過ごすうちに...という筋立てだ。

とにかく、言葉の選び方ひとつひとつが、優しく、温かく、英国情緒たっぷりで。込められた愛情に、つい笑顔で読み進めてしまう。
センスが良いながら、平易なテキストで、読みやすくもあるので、まずは一話、お試しあれ!

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