カーリングって、こんなに熱いスポーツだったのかと驚きました

 私も、この物語を読むまでは、カーリングのルールをぜんぜん知りませんでした。ニュースで流れるイメージが先行していて、得点の仕組みなどを把握していませんでした。しかしこの物語を読むことで、ようやく基本ルールを把握することができました。

 想像以上にチームワークが大切ですね。あと思ったよりも戦術の種類が多かったです。もちろん大会が開けるほど高度化したスポーツなので戦術が複数あって当然なんですが、どうしてもイメージが先行していると、先入観があるわけですよ。

 なお作中では、私みたいなカーリングの有名な選手(だいたい美人)にウキウキするばかりで、肝心のルールを把握していない人に、ちょっと釘を刺すような描写もありまして、ちょっと反省しています。

 さて、ルールについて触れるのはここまでにして、作中のキャラについて触れたいと思います。

 主人公の扱いが、少し難しいです。ちょっと入り組んだ家庭の事情がありながら、それでいて人間関係に慎重なため、ドライと受け止められがちな少年です。しかし心の奥底に熱いものを持っているため、いざとなったら行動するやつです。

 そんな主人公に対して、これまたちょっと入り組んだ家庭の事情を持ちながら、ちょっとミステリアスでありながら重苦しい判断基準を持った女子がヒロインをやっています。

 だから直球な恋愛が進むわけではなくて、いくつもの寄り道をしていくわけですね。

 ちょっとだけネタバレするなら、ほんのり重めで、かつ最後は突き抜けるような恋愛関係が展開されていきます。この重めの恋愛描写に関しては、かなり攻めていると感じますね。

 この攻めている重めの恋愛をつなぐのが、カーリングです。

 マイナースポーツであるカーリングと、攻めている重めの恋愛関係。いったいどうやって繋がるんだと思ったあなた。ぜひとも、この物語を読みましょう。

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