不死の子供たち

いい物語だけど主人公がいちいち高圧的で質問が多すぎるからちょっとイラッと来る。

この物語のあらすじは「概要」に記載されている通り、遠い未来の世界で主人公が廃墟の世界で戦いに身を投じる、いわゆるディストピアSF小説です。しかし、実際に読んでみるとそんな単純なものではないことに気づかされます。SFの要素だけでなく、クトゥルフ神話やファンタジーの要素が入り混じり、壮大な世界観を私たちに示しています。
そして、その世界を彩る想像の斜め上を行くような作者の発想と、それを支えるしっかりした文章力。web小説のいわゆるテンプレートからはいい意味で逸脱した豊饒な物語に惹きつけられます。
読み応えのあるハードな小説を求めるなら、絶対に目を通すべき作品です。

転生物に飽きたあなた、これですよ。

世界観やキャラの奥行きがしっかり作られてて、また、状況描写が丁寧なので荒廃した世界の油や血の匂い、キャラクターたちの感情が読んでて伝わってきます。
「面白さとは結局、読者の周囲にないもの。彼らが見たこともない何かだ」と某漫画編集者は言ってましたが、この作品には見たこともない怪物や武器やキャラクターたちがわんさか出てきて、しかもちゃんと理屈を伴った物語になってます。
ＳＦは素晴らしい。それを改めて感じさせてもらいました。
主人公以外も魅力的なので機会があればサブキャラ視点の話も読んでみたいです。ペパーミントの１日、とか。

物語の要所にでてくる色の表現が素晴らしいです。使われる色の表現を考えながら読み、情景を考えると更に物語に引き込まれます。これからも楽しみにしてます。

普段はTS中心の私ですか、たまたまこの作品に出会い引き込まれております！
何度か読み返してはさらにハマりました！凄く良い！！ありがとうございます！

最初は一昔前の小説を読んでる感覚ですが、徐々に洗練されていく終末世界の物語です。60話過ぎた辺りから読むのが止まらない為、終末に読むのを勧めます。
ああ、モフモフが頭から離れない･･･

「取り敢えず女の子をたくさん登場させればいいだろう」という様なSＦ作品が多い中、このような比較的純粋なSＦ小説を書いてくれた著者に感謝したいです。
物語自体はありきたりな終末世界ですが独特の世界観とストリーが面白いです。