この恐怖譚を味わい真相を知ったとき、思わず襟元を正してしまいますぜ!

物語のタイトルは顔です。初対面でつま先や背中から見る方は、まれでしょう。今作の顔、「味わえ」ですが、いきなりドキッとさせられます。いったいなにを味わえというのか。もうここで物語に引き込まれていきます。さらにとんでもない、背筋が寒くなる事件が展開していきます。それも次から次へと。ミステリーとホラーをとてもうまくマリアージュした物語、とでも表現すればよいでしょうか。真相が明かされたとき、読み手は「味わえ」の本当の意味を知ることになります。怖いです。これは現代に鳴らされる警笛だと受け取りました。お薦めです。

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