生き場所と死に場所、それは遠いようで近くて。生きる場所を探す主人公と、死ぬ場所を探すヒロインの邂逅は、シャングリラへの紀行となって私たちのもとに届きます。手放しで素敵な掌編だと感じました。
毛ガニが好きな道産子ですが、流れ着いた京都で小説を書いております。
お話を読んで泣いてしまいました。これから明るい星を見るたびに、「そういえばこんな美しい物語を読んだことがあったなぁ」と頭の片隅で思い出してしまいそうです。その度に私の心の中が、ほっとあたたまるんだと…続きを読む
海を望む崖を舞台に、危うくもしっとりと落ち着いたストーリーが静かに進行していきます。生死というテーマはやもすると個人的主観が入り込み、押しつけがましくなってしまうと思うのですが、この作品は独特な死生…続きを読む
死に場所を求める女と生きる場所を求める男が、荒れ狂う海を見下ろす崖の上で出会う。海や月の描写、心象風景。それらに導かれうつくしい物語の中へ。最後に思ったのは、死に場所も生きる場所も同じではないか…続きを読む
生き場所を求める〈僕〉と、死に場所を探す〈彼女〉。そんな二人が出逢い、見出だした結論とは――。何かの本で「名作とされる小説は必ず死か愛について書かれてる」なんて文章を読んだことがあるけど、本作では…続きを読む
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