僕がこの世界で生きるワケ

古塩理生（ふるしおりせい）は、自身の存在を肯定することができず、ただ日々を無為に過ごしてきた少年である。

そんな理生は、ある日、交通事故により命を落としてしまう。

『でも…別にいいかな。どうせ何もいいことなかったし……』

まだ高校生でありながらそんな冷め切った諦観と共に自身の死を受け入れようとした彼だったが、

「いいからいいから。ごちゃごちゃ言わずに異世界転生して俺TUEEEしてらっしゃい。あなたに授けた能力は、＜どんなことでも結果的にあなたの望むとおりになる＞っていうチート能力よ」

と、姿も見せない女性の声に一方的に告げられた後、まったく見覚えのない森の中で意識を取り戻したのだった。

そこで、＜ティコナ＞という少女が怪物に襲われているところに遭遇。何故かその怪物を追い払えてしま…続きを読む