いにしえの世界、あやかしの住む山中を描く文体がすばらしく、どんどん引き込まれます。人として何を超えて何を残すのか。様々に成長するわたしたちにとっても、課された命題だと感じます。
ここ1、2年、ごぶさたちゅう。 コレクション、初めて知りました。
なんと言っても地の文の濃さです。本当に昔話を紐解いているような、初めから最後まで、全く崩れない美しい文章が深く深く読者を世界へと連れて行ってくれます。主人公は盲目なのですが、山の中の場景が…続きを読む
中華を舞台にした、人と妖の狭間に立つ盲目の主人公。盲目ゆえに葛藤し、己が存在の意味に困惑する。 この作品の醸し出す幻想的な世界観は中華の山中に存在する神仙の世界を幻視させる程に美しい。そして…続きを読む
古文のような美しい文体と主人公の葛藤、物語の美しさに心を掴まれました。これぞ文才なのだと、率直に思います。今後のご活躍を楽しみにしています。
月すめば よもの浮雲空にきえて み山隠れに ゆくあらしかな 藤原 秀能 月が澄むと、四方にある雲が空に消え、深山に隠れて嵐が去っていくという意味である。 秀能は承久の乱で後鳥羽上皇に味方し、…続きを読む
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