世界最期の日に人々は犯罪を犯すなど、行動のベクトルが負に向かわない。人々は日常の明滅する光に目を向け、己の過去を反芻し、自分の心の底にある明媚な物を浮き彫りにする。そしてそれらは体現され最期の日を終える。
今日一日を悔いなく生きろと言うけども目標を持って生きている人間は実際にこんな事が無い限り無理だろう。明日への希望を残し眠りにつくものである。しかし目標に向かって鍛錬する時間は確かに大事ではあるが人生の本質は日常にある刹那的な時間であると思い知らされた気分だ。故に前を歩いている人が犬の糞を踏む、それに対して僕は心の中でふふふと笑う。人生とはそんなものであるのかもしれない。