と、素直に思える傑作でした。テーマ性はもちろん、構成が見事。そしてこれらを生かす描写の上手さ。短いので、先入観なしでぜひ読んで頂きたい。
『ミュゲ書房』、KADOKAWAより発売中です。
読んでいる間中、目頭が熱くなっていました。世界に終わりが訪れる、その日時が正確にわかっていたら。その瞬間に向けて、どう生きるのか。それまでの美しい軌跡。名もない誰かが、最後の瞬間まで働いている…続きを読む
世界最期の日に人々は犯罪を犯すなど、行動のベクトルが負に向かわない。人々は日常の明滅する光に目を向け、己の過去を反芻し、自分の心の底にある明媚な物を浮き彫りにする。そしてそれらは体現され最期の日を…続きを読む
世界の終わりを前にした人間の群像劇です。4パターンの物語が記載されていますが、どれも「あぁ、こういうのもアリだなぁ」と唸らせてくれるものばかり。仕事、恋人、友情、子供……それぞれに受け止める形は…続きを読む
一話目の主人公は料理屋の店主だ。世界の終りが予告されている日、彼女は店を開く。やっと持てた自分の居場所。それでも、郷里の家族のことは気になる。美味しそうな料理とともにその心のゆらぎがあらわれたと…続きを読む
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