おやおやおや! と、本編に秘められていた『仕掛け』を見て、目を丸くさせられました。
「ビクトリア湖」に関する教科書めいた文章。それを「音読」するようにと指示を受けます。
ビクトリア湖には「ナイルバーチ」という外来種が現れて生物たちに危険が及んだこと。たしかに、これは大変な問題。「外来種」による生物のバランスが崩れることは非常に厄介な問題を孕んでいて、日本でもブラックバスの件などがよく取り上げられている。
ふむふむ、と思いながら改めてその問題の深さを再認識させられる。
そして読み終えて……。
「あ! そっちなの!」と笑いが漏れました。
これは楽しい仕掛けでした。「社会問題」を扱った文章自体もためになる内容なので、きっと読んで損は無し。
思わぬギミック。「あこがれ」というKACのお題に触れる本作。読者を楽しませてくれる一品です。