起きて夢見る、邯鄲の君

　

　「引き金に感情を込めて、撃つの」 　
　

　 ”私”は、先輩の言うがままに、お父さんを撃ち殺した。 　
　それは、5月のある日。人が消えて、銀色の円盤が現れたロストデイって誰かが言って、皆が呼ぶようになる日。その一週間後のこと。 死にかけの日常にとどめを刺したのは、”私”だった。 これが”私”と先輩の出会い。
　五年後の今、私は、お父さんと同じ様になったもの――エイリアンって、皆が呼んでいるものを殺している。”私”のせいで、眠り続けている先輩を助けるため。
　 ある日の仕事の帰り、”私”は、ありえないものに出会う。それは、”私”の目の前で死んだはずの人。混乱する”私”にその人の相棒は言う。 　
　
　「魔法使いにお願いしたんだ」 　
　
　そうして、”私”は、魔法使いを探し始めた…続きを読む