恋に落ちたマイ・マザー

流されやすい女性と、優しさで振られ続けてきた男性が落ちる恋。
遅咲きなれど、それもまた一つの幸せの形。
ついつい祝福したくなる逸品です。

＞とてもだまされやすい女なのである。

＞ずぼらで、流されやすくて、学習能力がない。わが母ながら、ほんとうにどうしようもない人である。

　冒頭、高校二年生の娘(吾輩は娘である。名前はまだない)からの、辛辣な言葉が続きます。
　このお母さん、悪い人ではないのですが、何かと残念感が漂っていらっしゃいます★

　このお母さんが四十歳をすぎ、突如恋に落ちます。

＞『なにがなんでも、この人がほしい』と、謎の肉食スイッチがはいって……しまいました。

　お相手の殿方がまた、お人好しすぎて振られ続けてきた人でして。
　普通だと、『熱意に負けた』というところ、『熱意に惚れた』とは、素敵です♡
　『熱意に…続きを読む

お母さんだって女だ。
このストーリーのお母さんは今まで、あまり良い恋愛をしてこなかった。

そして、ついに本物の恋に落ちた！！

お母さんを取り巻く子供達のストーリーもとても面白く読めます！

是非、ご覧ください^ ^

不器用で憎めないキャラがたくさん出て来て、ぎこちなく恋をしてぎこちなく、でも一所懸命に家族になる物語です。ほっこり温かくなるので、この季節に最適だと思います。現実にありそうで決してない大人のファンタジー。それも酸いも甘いもかみ分けた年齢の方に喜ばれるような気がします。
ある意味、これは中高年ラノベなのでは！？
素敵なお話をありがとうございました。

語り手のお母さんは良い恋がなかなか出来ません。
優しすぎるのかな？　騙されやすいのかな？？
語り手はヤキモキしています。

でもある日、お母さんは恋に落ちるのです。
もしかしてこれがお母さんの初恋！？

おかあさんは、語り手を含む子供たちは、この恋でどうなってしまうのか！！

家族の形や愛についての答えは色々あると思いますが、こんな答えもアリだよねと思わせてくれるお話です。

最近こういったジャンルとなかなか出会えませんが、個人的にはかなり好きです。
物語には奇跡はありません、かといってあっと驚くトリックもありません。
あるのはただの一つの家族。
でも私たちが見て、生きて、呼吸しているのはこういったシーンの中こそなのではないでしょうか。
恋に落ちた母とそれをとりまく子どもたちと福の神。
これらが集まると、さあ一体何が起きるでしょうか。
たった2300字の素敵なワンシーンをお見逃しなく。

優しい文章で描かれた、「家族」になるということについてのお話でした。

野々ちえさん安定の語りです。
短い文章でドラマがすいすい進みます。
今回は押しに弱いマイマザー。
きっかけ不明の
肉食スイッチがはいります。（いいですよね、肉食スイッチ）
お相手の男性はいい人そう。
今までの押しの弱さにつけこむ男とはちがいます。
そしてクリスマス。
準備は楽しそう。

恋多き女と言われている（でも実際はちょっと違う）お母さんが、初めて自分から人を好きになった。

家族構成は、全員父親が違うという３きょうだい。
そこに『新しいお父さん』が？！

設定だけを見れば、何だかとんでもないヘビーなお話なのかなと思うのですが……。いやいや、ところがどっこい。

ほっこりと心温まる短編です。

ダメンズだった母親の初恋を応援する主人公、貧しいながらも迎え入れようとするくだり、これ以上はネタバレになるので伏せますが、なんだか温かくなるお話です。