「おはよう」と「おやすみ」と。朝と夜で進む、高校生達のひと夏のドラマ。 門田真青

　朝、いつもの場所に集まるアキ・トオル・ヤスユキ・シズカの四人。だが、いつものメンバーからは一人足りなかった。彼らをここに集めた少年「ヒカル」が失踪したのだ。その事実を受け入れられない彼らだったが、アキの一言で、ヒカル捜しを始める。
　夜、商店街に集まるヒカル・シュウ・アツシ・コオロギの四人。彼らはいつも集まる廃ビルから追い出されていた。原因はそのビルで起こった吉沢吉樹という男の飛び降り自殺。しかし、ヒカルはそれが殺人だという。犯人を捕まえれば、自分たちの場所が取り戻せるのでは、と彼らはその事件を追うことにした。
　一人の少年の失踪と、一人の男性の死。朝と夜の両面から炙り出されるふたつの事件の真相とは――。
　徐々に近づく、朝と夜。そして交わるとき、真っ赤に燃える夕焼けが、切ない事実を照らし出す。

主人公：十六歳
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