「その小指は私の要素でした」

雲をつかむような存在の姉。

恋人、家族を悲しませ、胸をかきむしる思いをさせた姉。

ある日、小指という不可思議なものが、わずかな女の象徴として表れます。
それが、心を支えてくれるほどの大きな象徴になった日。
すべてのミステリーがあきらかになりました。

魔術を使う恋人を慕っていたのは、僕だけじゃなかった。すがりつきたいと願う、その絆も愛しいです。

謎が解ける快感を味わうだけ?
いいえ。このミステリは文学的に優れたファンタジー。

美しい比喩表現や言葉ひとつひとつ丁寧に紡がれたその世界観を、皆さんに感じて頂きたいです。

唯一無二の想像力と圧倒的な筆力で書かれた物語を、どうか一度味わってみてください。
決して損はさせません。


☆レビュータイトルは、姉妹の印象的な言葉でした。

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