気付こうと思えば気付ける

 ミステリーでは読者を騙すことが一番大事だ。その上読者たちに「気付こうと思えば気づけたのに!」と思わせられれば完璧だ。
 この作品は主人公の一人語りのみで構成されおり、貴婦人のような口調でことの顛末を語って聞かされる。
 語って聞かせられるということは、語る側が意図して隠した、ないし、語らなくても良いと感じた情報はあえてかいじする必要はない。そのルールをうまく利用した作品だった。
 最後のオチで「なるほど!」となったなら、きっと作者様の思い通りだろう。
 執筆お疲れ様でした。

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