生きるとは、死ぬとは

 人間は当たり前のように生まれるし、生まれれば当然死ぬ。
 では人工知能はどうなんだろう。
 人工知能は生きているのだろうか。あるいは生死観など彼らにはないのかもしれない。
 それでも、少なくとも、作中の彼らは生きていたし、彼らの存在が消える瞬間を我々は「死」と呼ぶ。
 人工知能に人権を与えるべきか否かは、sf好きの間でよく議論される話題ではあるが、彼らは人間なのだから当たり前のように人権も必要だ。
 人間でないにもかかわらず、主人公の心情の描写は生き生きしていて、なんとも人間臭い。
 執筆お疲れ様でした。

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