自分の中に棲むナイフ

研いだばかりの鋭く光る刃で、あるいはすでに血に濡れた錆びた刃で、言葉を切り刻む。心を切り刻む。
血しぶきをあげたまま凍結させた言葉たちは鮮やかな赤色で残り続ける。

己のエゴイズムをひた隠しにして真っ当なきれいごとを述べるより、いっそこのナイフのように自分自身をメッタ刺しにすればよい。
そうでないと本当に己と向き合うことはないのです。

胸を貫くとどめのひと言はすでに自分自身の中にある。
この詩に触れて、痛みを感じて、
自分の隠し持ったナイフの存在をまざまざと見せつけられるのです。

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