全ての「自称ダークファンタジー作家」へ

ダークファンタジーと言うジャンルが何を指すのか。私にはよくわからない。

とにかく残虐に人を殺せばいいのだろうか。
とにかく沢山人が死ねばいいのだろうか。
とにかくグロテスクな表現を見せればいいのだろうか。

果たして本当にそれで人を惹きつけることができるのだろうか。

本作はそんな「自称ダークファンタジー」作家達とは一線を画する。

読み手を意識したテンポのいい展開に、センスの光る台詞回し、安定した文章力など、ストーリー以前に書き手が注意しなければならないことが徹底されている。だからある意味安心して物語に集中することができる。

そして、内容も言わずもがな素晴らしい。これに関しては実際に読んでほしい。暗い雰囲気と、ビターな結末にしびれるだろう。

「ダークファンタジー」というジャンルが持つ魅力を考える時、本作が手掛かりになる事は間違いない。

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