「短編集」

個人的に短編をいくつか書いたことがある。

私は長い物をダラダラと書き続けるのが好きな人間としては、短編の難しさが痛いほどわかる。

短く、無駄なく、研ぎ澄まされた文章で相手に伝える。

これは本当に難しい。

しかし本作の短編はしっかりとそれができている。

まだ２作しか投稿されていたいようですが、本当に楽しみにしたい短編集である。

主人公の心理描写がとても丁寧で、彼の必死さや苦悩が文章を通じて読者にしみ込んできます。
彼の一生は何を示すのか。この物語を読んだ読者はきっとそれぞれ違う感想を胸に抱くでしょう！

生きる意味について考えさせられました。

心情描写が素晴らしく繊細に描かれていていました。
どちらのエピソードでも、停滞感と先に進む不安との葛藤がキャラクターから感じられました。
それぞれが現在に満足していないながらも、未来に対する展望も希望に片寄ったものではなく、現実的な困難も想定しており、繊細な心の動きが見てとれました。

とても綺麗で清々しい文章の連続で、書いていて気持ちが良いだろうなと窺える、また読んでいても気持ちの良い、頭の中に滑らかに落ちてくるような短編でした。

情景描写がなによりも素晴らしい。物語に引き込まれる書き方、そして目を閉じればその光景が浮かぶほど詳細で丁寧な文章！
ここまで綺麗な短編集はないでしょう！

文章のうまさは勿論のこと、その段々と、描写を重ねていくことで景色が移り変わっていく描きかたが美味かった。そういう意味で人をまず物語の中に引き込んでくれると思う。神秘的な、うっすらとした、何かがありそうな気配。
それがやがて、作者さん自身のうっすらと見える、自由についてのこととか、生きる意味みたいなものに繋がっているのが気にかかります。そこをもっと明らかにした作者さんの作品が見てみたくなります。

たとえば自由というものは同時に責任がつきまとうなんて言葉があるように、自由といってもそう簡単に幸せになれるものじゃないです。作中のキャラも自由に羽ばたいて幸せを感じるようですが、やはり自由というもの…続きを読む

情景描写と心情描写がしっかりしていてそれでいて読みやすかったです。
読んだ後のほっこりできるところもグッドですね

一見すると正直「少しとっつき辛い」「読み辛そう」と感じてしまいましたが、読み進めていくと引き込まれる表現力。
途中辺りで『あの生き物』かな？と思いましたが、読後感がとても深くて素敵でした。
語彙力低い感想失礼しました。

軽い気持ちで読んだことを後悔しました。「短編」とはいえ、ストーリーに重みがあって読者の心に響く作品です。寝る前には、読まない方が良いと思います。衝撃で眠れなくなりますから…。