自由とはいったいなんだろう。

文章のうまさは勿論のこと、その段々と、描写を重ねていくことで景色が移り変わっていく描きかたが美味かった。そういう意味で人をまず物語の中に引き込んでくれると思う。神秘的な、うっすらとした、何かがありそうな気配。
それがやがて、作者さん自身のうっすらと見える、自由についてのこととか、生きる意味みたいなものに繋がっているのが気にかかります。そこをもっと明らかにした作者さんの作品が見てみたくなります。

たとえば自由というものは同時に責任がつきまとうなんて言葉があるように、自由といってもそう簡単に幸せになれるものじゃないです。作中のキャラも自由に羽ばたいて幸せを感じるようですが、やはり自由というものには陰があり、そう簡単にはいかないようです。それもおそらく、人間にとってのひとつの命題のようなものですから、そこに興味が惹かれるのかもしれないです。

読んでみてください!

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「短編集」

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