粗暴でも乱暴でも卑屈ではない物語を愛する人たちへ…

 復讐譚と言う言葉に感じられる要素が凝縮されているように思える程です。

 一人称で描かれているため感情移入が容易く、そのため弟に対する兄の感情や兄を取り巻く状況に入り込めていけます。

 明るい日常も描かれているけれど、兄が決して復讐を忘れて過ごす選択をしないところ、まさしく復讐を題材としたダークファンタジーの真骨頂です。

 明るい掛け合い、可愛い登場人物に彩られていても、この物語、カルくはないです。

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