概要
そこで売られているのは、彼女の本棚そのものだった。
キヨコさんの本屋はかなり特殊だ。そこはもはや、本屋とは言えない。何しろ、ほとんど客は来ないし、店主には本を売る気がない。それに、キヨコさん自身も変わっている。彼女は意味もなく角材に釘を打ったり、氷を壁に投げつけたりするような人なのだ。
今年、大学に入学したばかりの高村康平は、そんなキヨコさんと知りあいになる。下宿先が彼女の本屋のすぐ隣で、歳もそれなりに近かったからだ。康平は何故か、キヨコさんのことが気になってしまう。まるで、彼女の打ちつける非現実的な釘を差しこまれてしまったみたいに。
とりとめのない日常を送る康平だったが、ある日、キヨコさんの〝犯罪〟について気づいてしまい――
(11/5/26~11/6/3)
今年、大学に入学したばかりの高村康平は、そんなキヨコさんと知りあいになる。下宿先が彼女の本屋のすぐ隣で、歳もそれなりに近かったからだ。康平は何故か、キヨコさんのことが気になってしまう。まるで、彼女の打ちつける非現実的な釘を差しこまれてしまったみたいに。
とりとめのない日常を送る康平だったが、ある日、キヨコさんの〝犯罪〟について気づいてしまい――
(11/5/26~11/6/3)
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