読め

作者 芦花公園

150

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★★★ Excellent!!!

様々な時代の空気をまとった怪談が挟まれながら進む物語。
話の終わりとともに、おっと現代に戻った、と夢から醒めた気分になる。
これ以上はヤバイ気がすると嫌な予感にとビクビクしながらも、手は止まらない。そうして読み続けた先にあるものは……

「読んでくださいねぇ」

★★★ Excellent!!!

主人公はサークルの友人から怪談話を読んで欲しいとメールを4本受け取りますが、4本それぞれに異なった読み味があり、合わせて1つの物語になるところも含めて完成度が高くて良かったです。
友人のちょっと嫌な感じの人物描写や超自然的な何かが友人を侵食している様子がよく描写されており、引き込まれました。

★★★ Excellent!!!

4つのオムニバス形式の怪談の順番が、ネットで怖い話を読む人にとって馴染みやすい形態順になっているのが上手いと思います。創作世界という地獄の門を一つ一つ進んで引き込むと同時に「後戻りはできないぞ」と徐々に緊迫感を与えていて、溜めがバッチリ効いています。
本筋のクライマックスに至るまでにそれぞれの怪談で伝聞という形で残酷性を認識させた上で、現実で怪異を目撃する際に一番怖がらせるのが特に素晴らしいです。
最高です。

★★★ Excellent!!!

怖い話って作るほどに日常が怪異に近くなっていくので、どんどん世界を見る目が変わっていくんですよね。
僕にとって、ここで描かれる恐怖は遠い世界に居る哀れな人の身に起きた悲劇などではなく、船底の板一枚を剥がせば容易に自らも飲み込まれる現実です。
向き合うからこそ僕は作品を作れる。けど加減を誤れば……僕もまた物語の最後に現れたものに飲み込まれることでしょう。
言葉は命で、それは怪異を取り込むことで容易く怪物へと成長する。
そうでした。そういえばそういうものでした。

★★ Very Good!!

この作品に限った話ではないのだけど、芦花公園さん、どうも「読め」と言うまでもなく「読ませる」力があるタイプの人だなと思っていて。読めと言われるまでもなく読めてしまうし、頭を打ち付けて懇願する必要も全くない。全体的に「読み手が飽きる前に別の話に行く」ある種の多動っぽさがある文章だという印象があり、飽きっぽい自分にはちょうどいい。一方、これが手癖なのだとすれば、もっと長くて重くて深くて嫌になるようなものを書いたらどうなるのかな、というのが気になるところなのですが……案外さらっと書いてしまう気が。楽しかったです。

★★★ Excellent!!!

 オカルト同行会で少し煙たがられている専業主婦由美子と、主人公のやりとりを中心にして描かれるホラー。
 最初はなんてことないよくあるお話が、読み進めるに連れて繋がっていく不気味さと引き込まれていく魅力は怖いながらも楽しめました。

 読み終わった後に、つい自分のメールボックスを確認するのが怖くなる。そんな作品です。

ぜひ皆さんも「最後まで読んでくださいねえ」