【完結】転生もふもふ九尾、使い魔になる
美雨音ハル
プロローグ
──八日目、ゆめのはこ。
苦しい。
苦しいよ。
誰か、助けて。
真っ暗な部屋の中に、かすれた悲鳴が響いていた。
私は必死に扉を叩いて、助けを乞うている。
「た、助けて! お願い、体が……っ! 息が、できないの!」
けれどそれは誰にも伝わらなくて。
私を助けてくれる人は、誰一人してここにはいなかった。
太陽の明るさ。
光のにおい。
人の手のあたたかさ。
それを知っているだけに、余計にこの真っ暗な空間は怖かった。
息ができない。
ついに私はひどい苦しみの中、力尽きて、冷たい床に倒れ伏した。
「たす、けて……」
最期の瞬間、私は強く願った。
もしも。
もしも願いが、叶うのなら。
もう一度だけ、あの、青い空を、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます