女神を継承する宿命を負った一人の少女。神々との邂逅で開かれた道とは──

疫病の流行る貧しい村に、一人の少女が住んでいた。
彼女の名はエストリーゼ。
ある日、病に苦しむ妹と村の救済を請うべく、エストリーゼは村の傍に堕ちた女神に会いに行く。

決して近づいてはならないという、卜(うらない)ババの予言を無視して──

健気な一人の少女がとった大胆な行動が、彼女のみならず、彼女の故郷、オリュンポスの神々、ひいては世界の運命を変えていきます。

彼女が背負うのは、あまりに悲愴で過酷な宿命。
けれども、人間の心を持ったまま女神を継承することになる彼女にしか成し得ない未来を託されるのです。

彼女が出会う神々は、アテナ、アポロン、アフロディーテ、ゼウスなど、誰もがその名を耳にしたことのあるギリシャ神話の神々たち。
元々俗っぽいところのあるイメージのギリシャの神々ですが、本作ではそこに作者様オリジナルのキャラ設定を加え、とても個性的で魅力的な人物(?)に仕上がっています。

ある者は味方となり、ある者は敵となり、多くの神々を巻き込んで、運命の歯車は回り始めます。
『神々の鎮魂歌《レクイエム》』という壮大な物語の中で、本作はその序章とも言える始まりの物語にほかなりません。
誰もが立ち向かうことを諦めてしまうような壮大で壮絶な未来に対峙するエストリーゼの活躍を今後も期待せずにはいられません!

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