見えても見えなくても、君の中の不思議を信じて、大切な友達の手を取ろう
- ★★★ Excellent!!!
他の人には見えない幽霊やあやかしが見えてしまうことで、嘘つき呼ばわりされていた小学生の光太。
ひょんなことから、同じように「見える」転校生・真夜子と仲良くなったことで、人ならざるものたちと楽しく触れ合うドタバタの日々が動き始めます。
児童向けではありますが、王道をしっかり踏襲したストーリーは、大人が読んでも楽しめること請け合い。
丁寧で大変読みやすい文章と、生き生きとした個性豊かな登場人物たちが、優しい世界を彩っていきます。
私の推しは、元いじめっ子の十勝君。
彼は「見えない」人なのですが、一度信じたことは信じ抜く、真っ直ぐで熱いハートを持った男の子です。
彼ら三人と、喋る猫の「チョコ」を加えたメンバーの掛け合いが軽妙で楽しい。
たくさん笑えて、ほっこりと胸が温かくなる。
ずっと読んでいたいと思える物語です。