道を見る者切り開く者

 草分けとは元来開拓者を指す言葉だった。本作での主人公は自らある種の精神的な土地を切り開こうとする開拓者であり、自分と相手の間に広がる荒野を踏破するつもりでいる。
 開拓者にさえずりかける可愛らしい小鳥が本作の旨味を引き立てる一方、辛い薬味にもなっている。山椒は小粒でなんとやら、か。
 いずれにせよ、なけなしの五百円玉でなにが味わえるのか、一生忘れられない注文になるのは間違いない。

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