女の子の気持ち、みんなよく勉強してね!可愛いだけじゃないんだからね!
片思い。相手が魅力的であればあるほど、その相手に行為を抱くのは自分だけとは限りません。恋愛も戦いも、勝ったものがすべてを手に入れる、そこに遠慮している暇はない。もしも、本当にそれがほしいのなら……。作者様が書いていらっしゃる作品の番外編ということでしたが、単体でとても楽しめる内容でした。
喫茶店で働く男の子に片想いしている高校生の私。お値段高めのコーヒーでも、恋のために奮発します。……が、どうやらライバルらしき女の子がいるようで。相手はまだ小学生だけど……?爽やかで苦い。そんな青春の一コマを切り取った短編です。
草分けとは元来開拓者を指す言葉だった。本作での主人公は自らある種の精神的な土地を切り開こうとする開拓者であり、自分と相手の間に広がる荒野を踏破するつもりでいる。 開拓者にさえずりかける可愛らしい小鳥が本作の旨味を引き立てる一方、辛い薬味にもなっている。山椒は小粒でなんとやら、か。 いずれにせよ、なけなしの五百円玉でなにが味わえるのか、一生忘れられない注文になるのは間違いない。
ほどよい語りで進む主人公の片思い話。高校生の恋は不毛。実家の喫茶店にコーヒーを飲みに行っても行きつづけても進展はない。進展は見込めないと小学生に突きつけられる。
くせのない素直な文章でコンパクトにまとめられた中に、少女の想い、将来のライバル、切ない心情などがうまくまとめられていて、雰囲気を堪能できました。なんともいえないほんわかした雰囲気は素敵です。読んでいてやさしい気持ちになります。
本編を知らなくても楽しめます。甘い恋物語です。本編を知ってると、こんな過去があったのかと違った楽しみができます。繊細なタッチの文体が上手く恋心を出してます!
長編作のスピンオフとのことですが、本編を読んでいない私(すみません)でも、充分に楽しめました。ヒロインの女の子を応援してあげたくなるけど、ライバル(?)のあの子は手強そう。タイトルがそのままストーリーの導線となっていて、少し背伸びした女子高生の初々しくも爽やかな、この時期にピッタリの短編です。