魔王討伐を直前にして、ある「ルール」が立ちはだかった!本作は勇者の意地を懸けた会話形式の短編物語。勇者を応援したくなりました。頑張れ!負けるな!っという気持ちでいっぱいです。そして、昔の自分を思い返すのでした。あの頃の私は、やはり勇者ではなかったのだなぁっと。
むかーしはの。ゲーム自体が時間がかかったんじゃよ。RPGのくせにオートマッピング機能なんてものはなくてのう。手書きで地図を書いたもんじゃ。しかも据え置きじゃからな。移動中に片手でポチポチもできん。仕方ないんじゃ。そうしたくてそうしているわけじゃない。それなのに、ラスボスが現れてな。恐ろしい呪文を唱えるのじゃ。「ルールを守らないならゲーム禁止!」とな。平成より前の時代の話じゃ。まあ平成になってからも、ゲーム機バッキバキにして得意げにSNSでいうやつもおったがのう。恐ろしい事じゃ。
なるほど。あらゆる意味で無敵のルールだ。ルールを無敵と称して良いかどうかは議論が別れるだろうが、少なくとも本作においては……特に私のような人間にとっては……深くうなずけるものがある。
けれど、勇者といっても、ただの人間なんです。負けるときは、負けます。懐かしい気持ちになります。懐かしい気持ちになったら、年がバレますけどね(笑)
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