人生の切り口を考えさせられる。

 ルールの奴隷。それが、彼の言動に触れた時の私の率直な第一印象だった。唯々諾々という名の鉄球がついた、没個性の鎖が足首にはまっている。
 主人公は決断の女神である。手にした斧ならぬコップを高々と振り上げた。それからどうなったかは本作を通して読んで頂こう。